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トレー町工場の後継奮闘記_家業編⑨ 〜町工場に海外事業は出来るのか?〜

shibasan438

前回までの仮説検証で国内でのシンプルな営業が難しいことがわかりました。そして、インターネットを活用した新規取組も時間が掛かるという状態です。そこで後継である私の経験を活かし、ベトナムとの連携が出来ないか仮説検証を行うことにしました。

今日は引き続き3番の具体的なお話です

自分が後継として描いたストーリー

  1. 50年先の不確実性を払拭するために新しいことをやる必要がある
  2. 新しい動きに集中するために、まずは既存事業を次世代につなぐ基盤を整えるべき
  3. 新しい動きで利益を生み、次世代を採用する余力を蓄える
  4. 会社の魅力がupした状態で、次世代を担う人材を獲得する
  5. 次世代へのバトンタッチを実現させる
  6. また新たな挑戦をする

初めて読む方のために、ここまでの新規事業検討の流れをまとめます!

ここまでの流れ
  1. 新規事業の方向性を検討
  2. まずは後継が営業してみる(町工場価格で営業すれば、売上は上がるのか?)
  3. そう簡単ではなかったので、新規アイデアに挑戦!
  4. 新規アイデア実現のためにも、シンプルに売上upのためにもインターネット活用をしよう!
  5. 新規アイデアも時間が掛かるので、海外進出も検討してみよう!<<今ここ
前回の記事はこちら
トレー町工場の後継奮闘記_家業編⑧ 〜インターネットの活用〜
トレー町工場の後継奮闘記_家業編⑧ 〜インターネットの活用〜

海外事業を検討をする上での仮説と準備

仮説
ベトナム進出をする意味について考える

とりあえず海外!ということでは、動きの濃度が薄れてしまいます。
やはり仮説を持ちながら動こうと思いました。
次のようなことを考えながら、ベトナム出張の準備をしました。
今回は主に、家業としてベトナムに工場を構えられるか?を検討します。

Q
仮説の立て方について

※頂いたコメントの中で、仮説の立て方についても質問がありました。
 どこかのタイミングで記事にさせて頂きます!
 ぜひ、引き続きコメントよろしくお願いいたします!

ぜひご意見をお聞かせください!
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当時思い描いていた方向性
  1. 家業としてのベトナム進出
    • 小ロット多品種で鍛えた作業効率をベトナムで再現すれば、ベトナム市場でも戦えるのではないか?
    • ベトナムに1ラインでも出せれば、ベトナムでサンプル製造をした上で、日本向けに材料、金型、トレーを輸出し、価値を出せるのではないか?
    • ベトナムに戻る場所があることで、ベトナムメンバーに日本工場で数年働いて頂き、ベトナム工場に戻りリーダーをして頂くという循環が作れるのではないか?
  2. ベトナムとの協業
    • 商社時代のお客様がベトナムからの調達に興味があるのではないか?
    • ベトナムに何かを拡販したい日本の会社もあるのではないか?

準備
出来る限りアポを取る

ベトナムへ行っても、どこも訪問出来なくては意味がありません。
そこで、私個人としてやれることを片っ端からやりました。
大学時代の同期から、ベトナム拠点の代表の方へメール転送もして頂きました。
色々な方にお力添えを頂き、約15社様へ訪問をさせて頂きました。

やってみたこと
  • JETROの資料を見て片っ端から可能性のある企業をリストアップ
    • メールにてご挨拶の打診
  • 大学の同期等にも頼み込みベトナム法人へのご挨拶の打診
  • 前職時代の繋がりのあるベトナムの方へ相談

ベトナム進出の余地はあるのか?

本当にたくさんの方にお世話になりました。快く受け入れてくださったベトナムの会社の皆様、実際に各社を回る際に車を出してご同行してくださった方々。

皆様がいらっしゃらなければ、何も出来なかったです。
本当にありがとうございました。

検証結果
戦える可能性はある。検討を深掘りすべし。

ヒアリングをして感じたこと
  • そもそも商習慣が違い、金型はトレーメーカーが保有し、トレー単価に金型費用を載せているケースが主流
  • トレーは梱包資材のため、コスト低減の検討がまだされ切っていない印象

コストメリットを含め、提案余地があると判断しました。
そこで、本当に事業性があるのか、もう一歩踏み込んで検討を進めます。

実際にお取引に結びつく見込みはあるのか?

検証
実際にお取引まで繋がる見込みがあるのか

実際に見積を提出し、サプライヤーとしての参入を打診させて頂きました。
ベトナムの電気代や土地代、材料費など色々な疑問を現地でのヒアリングで確認しました。
しかし、実際にはすぐに自社で設備を用意することは出来ないため、実際に訪問させて頂いた現地のトレーメーカーの社長にご協力頂き、見積を作成しました。

検証結果
現実はそう甘くはない

コストメリットもご提案ができ、日本人のマネージャーの方も前向きにご検討頂けていたため、内心とても期待していました。しかし、現実はそう甘くありません。

どんなに日本人のマネージャーの方が前向きでも、まだベトナムに事務所もない会社にサプライヤーを切り替えるという意思決定までは至りませんでした。

大切な学び
  • 価格メリットの提案は可能
  • しかし、サプライヤー切替は容易ではない
  • 結果、仕事が確約された状態でないとベトナム進出はリスクが高い

仮説検証が1つ回ったことはとてもポジティブです。
仕事を作ってから芝三工業所としてベトナムに進出をすれば良いのです。
やるべきことが少しずつシンプルになってきました。

次回はベトナムに進出するために、先に仕事を作り出せるか?がテーマです!
ぜひSNSをフォローして更新情報をお待ち下さい!

ご紹介

家業での取り組みを活かして中小企業の事業承継問題に少しでもご協力出来ないかと思い、
Legacy Linksというサービスを立ち上げました。現場データ化サービスです。
(無償ヒアリングを通し、作業標準化後に事務作業を外注頂けるかご相談させて頂きます。)

父からの事業引継を進めている私自身と、
誰かから事業を引き継ぎ、事業作りをしたい渡邊の2人で動いています。
色々な方と繋がりたいの一心で動いております。ぜひお話しさせてください。

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ABOUT ME
芝田 有誠
芝田 有誠
有限会社芝三工業所 新規事業部長
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